無慈悲な通信、目の前の光景、そして自分。何が起きたのか分からない。手にあるランスはカランッと音をたて滑り落ちた。
今尚続く銃声音も声も何も聞こえない。目の前に倒れている屍、血に濡れた彼女がいる。ただ、涙が溢れてつらい悲しい。
ノーウィングタグを拾っても彼女が誰だか分からない。なのに、どうしてこんなに涙が溢れるのか。
「くっそ…ぉお…っ」
彼女との想い出も、どんな表情で怒ったのか泣いたのか、そしてどんな風に笑ったのか、何も思い出せない。
でもこの溢れる涙はきっと彼女が俺の大切な者だったという意味だろう。思い出したい。せめて想いだけでも。
守りきれなかった、覚えていられなかった、クリスタルの配慮とはいえ、せめて彼女だけでも覚えていたかった。
ふと彼女のポケットからカランッと落ちた物、それは俺が今つけている指輪と同じ物だった。
「くっそぉ…っ…!うあっ…ああああああああああああああっ!!!!!」
消えた
灯火
(どうして、想いさえも思い出せない)
end...
ナイン中毒の私が初めてFF夢に挑戦しました。
夢だったら結構ありきたりそうなネタで書いてみました。
名前変換ないとかつっこんではいけません!キリッ